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探偵コラム

反社会的勢力排除と覚書について

暴力団排除条例や、政府から発表された「反社会的勢力による被害の防止」に関する指針によって、反社会的勢力との関係性を遮断する流れが進んでいます。しかし、反社会的勢力は表向きを変えて潜伏しており、思わぬところから「反社」と関係性を持ってしまうこともあるかも知れません。
そこで、今回の記事では、反社会的勢力に対する対応方法と覚書について解説していきたいと思います。

反社会的勢力に対する覚書とは

企業間で契約する際、法的拘束力のある証明書として「契約書」を交わすことが基本となっています。契約方法には、「契約書」の他に「覚書」や「念書」といったものがあり、それぞれに役割や法的拘束力などが違います。

覚書とは

覚書とは、企業間で行われる一種の「約束事」のような立ち位置で、法律上決まった定義は存在しません。契約段階において、暫定的に双方で合意した内容を記録に残すために発行したり、契約書という形式を避けるために「覚書」を発行するという場合もあるようです。
また、覚書には記載に関する決まった形式なども存在しておらず、「双方が合意する内容を記載して関係当事者のみの記名押印」というやりとりが多いのも特徴です。
法的拘束力に関しても、「状況による」ことが多く、契約書に比べて法的拘束力が強い訳ではありません。覚書の記載内容や、締結された経緯から「当事者に法的拘束力がある合意と取り扱う意思」が認められた場合には、法的拘束力が発生します。

契約書・念書・覚書の違い

契約書、念書、覚書の三つには似ている点が部分もありますが、作成方法や意味合いが異なります。

  • 契約書
    契約書は、当事者同士が同意した上で契約を交わした証明書となる書面で、「法的拘束力」のある証拠となります。主に契約の成立、変更や補充などの事実を証明する際に発行されるもので、契約が終了した事実を証明するために作成させるということはありません。
    口約束で契約する「諾成契約」や、目的のものを引き渡した際に契約する「要物契約」などもありますが、いずれの場合も「書面」が残っている方が、法的拘束力が強くなります。
  • 念書
    念書は契約の一種で、基本的には、「約束をした当事者の債務者側が債権者側に対して差し入れる」という形で作成することが多いようです。双方の合意ではないため、基本的には「法的拘束力がない」ものの、「悪質な方法や犯罪行為を行なっていた」などの場合に限り、法的拘束力が認められることもあります。基本的には「約束を書面にしている」と考えていいでしょう。
  • 覚書
    意味合いとしては念書に近いものの、「双方が合意している」点が大きな違いになります。また、法的拘束力に関しても、ケースバイケースとはいえ、「念書」よりは見つめられるケースが多い傾向にあります。
    契約の前段階で交わすことも多いため、双方の信頼関係にも重要な書面の一つと言えます。

反社チェックにおける覚書

暴力団排除条例や政府の指針などによって、「反社会的勢力との断絶」は、より明確化してきています。その方法の一つとして、「反社チェック」などがあげられると思います。ここでは、反社チェックと覚書締結についてみていきましょう。

反社チェックとは

反社チェックとは、反社会的組織との関係性を持たないために、企業側で行う調査方法で、基本的には企業側で「反社会的勢力との繋がり」や「反社会的組織の有無」をチェックしていきます。チェック内容は以下の通りです。

  • インターネットによる検索(企業情報、新聞情報など)
    世間で既に出ている反社会的勢力の情報をインターネットで収集する方法です。手軽な方法であるため、事前に行う調査方法としては最もポピュラーであると言えます。反社会的勢力の中には、企業登録に不備があるところも多いため、この時点で不審な点をチェックできる場合もあります。
  • 暴力追放運動推進センター、警察への問い合わせ
    暴力追放運動推進センターは各都道府県に存在しており、反社会的勢力の情報を問い合わせることが可能です。また、警察でも反社情報を問い合わせることができるため、取引先に不審な部分が見られる場合は、問い合わせてチェックするというのも有効でしょう。
  • 探偵や調査会社などに調査を依頼する
    上記の方法でも有力な情報が得られない、または全く情報を得られない場合は、探偵などの専門調査機関に依頼するという方法があります。調査方法や期間によっては「最も有力な情報」を得られることもあるため、取引先や契約先に調査を依頼する企業もあるようです。

契約に向けて行われる「覚書締結」

上記の方法で「反社チェック」を行なったとしても、反社会的勢力ではないことを完全に立証することは非常に難しいと言えます。そこで、多くの場合は、反社会的組織、関係者との契約を回避するため、事前に「覚書締結」を交わします。
覚書締結は、「反社会的勢力と取引を交わさない」ということを条項にまとめたもので、当事者双方が合意しているものなので、のちに反社会的勢力であった場合、法的拘束力のあるものとして利用できる可能性があります。

覚書は反社会的組織と関わらないための重要な書面

契約書のように、「法的拘束力のある書面」ではないものの、覚書は反社会的勢力との関係性を断ち切るために重要な方法の一つです。政府の指針に基づいていることから、法的効力を有する場合も十分に考えられるのです。

反社会的組織を撲滅するために

暴力団排除条例や企業暴排指針によって、反社会的勢力の勢いはどんどん衰えています。しかし、中には「フロント企業」などに姿を変えて潜伏している勢力もまだまだ存在しており、取引先などで「反社会的組織」と関係を持ってしまうこともあるかも知れません。
今の時代、コンプライアンスの問題に反することとして、反社会的勢力と関係を持った企業が生き残るのは非常に困難です。
反社チェックや「覚書」によって、健全な企業を守ると同時に反社会的組織を撲滅することにも繋がっているのです。

まとめ

今回の記事では、反社会的組織と覚書の関係性について解説させて頂きました。明確な法的拘束力はないものの、覚書を作ることによって、「反社会的組織との関与」を回避することにもつながり、反社チェックの最終段階として利用することもできるので、とても重要な方法の一つと言えます。今後、企業同士の契約を考えているならば、反社と覚書の関係性について調べておくことをお勧めします。

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